高気密高断熱など建物単体の性能だけではなく、地域環境を整え、人間が本来持っている生理学的能力(機能)を活用しながら、真に豊かで快適な環境を実現できる建築を研究提案するグループ「感共建築ラボ」を昨年結成し、代表を務めさせて頂いています。

この「感共建築ラボ」の3回目のセミナー&展覧会を開催いたします。

感共建築ラボ第3回セミナーチラシ

感共建築ラボ第3回セミナーチラシ

今回のセミナー内容は、「快適×健康×エコ×資産価値」と題し、資産価値を高める家づくり、結露しない窓、ヒートショックから身を守る健康住宅などについて講演を行います。場所は逗子駅西口から徒歩5分の株式会社キリガヤ 3階セミナールームです。

資産価値を向上させる家づくりについて興味ある方、是非お時間を合わせてお越しください。

●開催日時:3月5日(土)13時30分~16時30分(セミナーは14時~16時)
●会場  :株式会社 キリガヤ 3階セミナールーム
      (逗子市山の根1-2-35)
     JR逗子駅 西口徒歩5分です
●受講料 :無料
●申込み :氏名、住所、メールアドレス、緊急連絡先電話番号を記載のうえ、
      下記メールアドレスへお申込みください。
      info@kankyo-labo.jp
フォーム
からもお申し込み頂けます。ご利用下さい。
http://kankyo-labo.jp/form

現在工事中の住宅「太陽と風の家」ですが、お施主様のご好意により7/6(土)、7(日)にオープンハウスを開催する運びとなりました。

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エアコンを使わない自然な風や陽射しに包まれるような床冷暖房のみのパッシブデザインを基本とした住宅です。
陰影と柔らかさが心地よいです。ご興味のある方はぜひお越し下さい。
今回は、建設工事会社の(株)トトモニ様とのコラボレーションになります。なお、お申し込み制としておりますので、下記特設サイト内フォームよりお申し込み下さい。
http://terra-totomoni.com/

 

 

屋上仕上げ01

太陽と風の家が先週末に監理者(つまり自分ですが)による木工事完了検査が無事終わりました。
数カ所の指摘事項に現場での対応をしていただいたところで本日お施主さんにご覧いただきました。

 玄関庇塗装完了

外壁の左官も完了しました。奇麗な仕上がりです。また、玄関庇の鉄骨部塗装も終わり引き締まった庇となりました。お施主さんは「樋がなくて正解!」と言って下さりなかなか好印象です。

玄関庇タテハゼ葺き

 

この玄関庇は1寸程度の勾配にしています。屋根の仕上げは耐候性のあるガルバリウム鋼板をつかったタテハゼ葺きとしており、板金屋さんに仕上げてもらっています。勾配が緩いので雨水が庇の中に入らないようにハゼ(立ち上がっている部分)の立ち上がりを高くしてもらっています。細かいところですが大事な部分になりますね。

屋上仕上げ01

屋上の仕上げです。デッキ材をすこし建物より跳ね出すようにすることでステージ感を出しています。手すりも最小限の部材として眺望を楽しめるようにしています。使いながら状況に合わせてネットを張るなど試していきましょうとお話しをしています。

屋上仕上げ02

仮設のネットがあるのでわかりづらいのですが、ここは斜面地の上に立地しているので大パノラマビューのロケーションになっています。ここでベンチやリクライニングを置いてお酒を飲みながらくつろごうという目論見がもうすぐ実現できます(笑)
そのため奥行きを確保して床がその先にある風景に向かって伸びゆくような演出をしたかったわけです。

リビング01

内部の方は来週から左官工事などがはいります。本日は左官による漆喰塗りの仕上げと色を最終決定しました。

リビング02

今回はスタイロで薄めのベージュ系で仕上げていきます。

この住宅もそろそろ終盤に入り、引っ越しなどの日程の話題もあがってきました。オープンハウスについては7月の第1,2週あたりで検討をはじめています。日程が決まりましたらブログ等でお知らせしたいと思います。

また、これまでの内容については下記記事をご覧ください。

前回記事
https://terradesign.co.jp/20150505-3/

 

 

先日FKハウスにダイヤモンドカッターを抱えて訪問してきました。
写真のようなハンディーな回転刃ですが、すごい勢いでダイヤモンドの円板状の刃が回転します。写真に写ってる白い物体は気にしないで下さい(笑

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さて、これをどうするのかというと屋上の排水がよろしくないということで、排水用のU字溝を一部カットして排水ルートを増やそうというミッションです。

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とりあえず現地到着。あいかわらず緑豊かな環境です。外壁も1年半程経っていますがそれほど汚れも目立たずにいます。

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さて、資材を近くのDIYで調達してきました。砂利を粒の大小で2種類にわけて計6袋分ととりあえず排水の空間を作るためのネット4mと仮固定用の針金をゲットしてきました。黄色い物体は草刈り用のゴーグルです。これがないとU字溝のコンクリートを切るときの粉塵で目がやられてしまいます。ほかに216円のビニルガッパで粉塵から身を守る完全防備で臨みます。

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あとは壁に立てかけてあるスコップで穴掘り掘りの肉体労働が待っています。(もつのか腰・・・)

さてさっそく排水を増やすところの物色をします。

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U字溝の端にすると壁際に溝となるので見た目は良いのですが、排水効果を優先して水下のところで施工することにしました。

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写真の目皿のところが水下なので、そこの周囲の土を取り除きまして切断作業に入ります。
切断中は写真が撮れないのでお見せできませんが、不慣れな工具に腰が引けながらとんでもなく騒音と白い粉塵にまみれた上、ビニールガッパを来ているおかげでボクサーの減量中のような滝汗をかき続けること20分・・・

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切れました!さいごはスコップで「げい〜ん!」とひっぱたいて引きはがしましたが(笑

いや、怖かったです。持っている手のわずか5,6センチ先で高速回転しているのですから一歩間違えれば指を詰めてしまい分や違いの専門家と間違われてしまうところです。

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ここからはディグダグの世界です。(古!
芝生がしっかり根を張っていて体重をのせないと掘り進めず大汗かきながらの作業でした。設計では軽量土の予定だったのですが、施工時に普通の黒土を入れてくれたため、保水力がありすぎるせいもあり掘ると水が染み出てくる状態でした。まあ、防水の上なので躯体への影響はありませんが水の引きが悪いのは困りますのでどんどん作業を進めます。

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掘り進めた溝の底に砂利を敷き、その上に隙間をつくるための丸めたネットを設置します。とりあえずこれでどれくらいの状態になるか様子を見て、透水管に切り替えるか砂利だけで良しとするかを判断していこうという作戦です。

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ということで、さいごに砂利で敷き詰めてあげて作業完了デス!

 

これでしばらく様子をみることにしましょう。

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この時期は緑もすくすくと育ち心地よい風が家の中を抜けていきます。通風などのパッシブデザインをした住居なので居心地が大変良いです。別記事にてこの内容については触れたいと思います。

 

追記
排水施工後の雨天による状況ですが、これまでのような土がぷかぷかしてくることもなく、良好な排水状態であることが確認できました。まずは一安心です。

 

 

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

「太陽と風の家」と名付けした住宅の現場も石膏ボード張りまで工程が進んできました。
空間の体感がしやすい状況になってきました。

木造住宅内装工事中の写真

木造住宅内装工事中の写真

土間下地まで施工が完了しています。このあとはタイルを張る工程が最後にあります。
壁は全室漆喰で仕上げるので写真の状態より明るく感じるようになります。とはいえ、落ち着いた住まいというのは場所によって空間的にも陰影にも変化があるほうが落ち着きます。どこもかしこも天井が高く明るい、という空間になってしまうとひとは落ち着くことができなくなってしまいます。このあたりも割とはっきりと感じられるような空間デザインをしています。

木造住宅現場鉄骨階段写真

木造住宅現場鉄骨階段写真

ちょっと変わった階段ですが、踊り場から2方向にわかれます。ひとつは2階のホールを目指していますが、もう1方向(左側)は和室に行くための専用階段となります。

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

階段をあがると浮いたような閉じこもり専用の和室へたどり着きます。つまり籠もり部屋です(笑

この住宅は温熱環境的にもさまざまな検討をしており、自然の通風を促すために開口部を大きさと位置を考慮しています。

温熱環境検討シート

温熱環境検討シート

日射については冬至の正午の太陽の位置が北緯35度近辺ですと30度くらいになりますが、夏至になると78度くらいになります。ですので冬場は日射熱の取り込みを期待するために熱を蓄えやすいコンクリート土間にタイル仕上げとしています。これにより土間とタイルが暖められ床暖房の効果が期待できます。
(専門用語でいうと熱容量の大きい素材によるダイレクトゲインと赤外線域の長波長再放射現象の内容になります。)

一方で夏場は日射熱を遮りたいので屋根の軒をのばして日射を防ぐようにしています。また庭に落葉樹を植えるか可変ブラインドをつけたパーゴラなどによる日射遮蔽の検討をしています。

通風に関しては開口部通風の入口と出口の位置を上下に計画して高低差をもたせています。これは高低差があると重力差換気による通風を発生させることができるからです。また、入口と出口の開口部の大きさを同じくらいにできるだけしています。これは換気量は入口と出口の開口部の大きさが同じときが一番期待できるからです。
(専門用語でいうと直列合成による総合実効面積の内容になります。)

このようにエアコンなどの設備に頼ることなく、できるだけ自然のままに暮らせる住まいを目指していろいろと考えています。ちなみにこのようなデザイン手法は、「パッシブデザイン」と表現されています。

6月末か7月にオープンハウスができればなと考えています。開催が決まりましたらお知らせしたいと思います。