昨年12月に開催された日本型HOA協議会主催「すまいコミュニティーマネージャー育成講座」の際に、大学時代の恩師である現横浜市立大学齋藤広子教授より「横浜でええとこあらへん?」と聞かれたのを機に、先日、横浜市立大学のゼミ生の皆さんと港北にあるコモンガーデン仲町台を見学しました。

コモンガーデン仲町台は、チームネットの甲斐徹郎氏の監修により積水ハウスの設計施工にて2007年に完成した10棟の建売分譲地です。
この当時は、まだオープン外構の認知度もあまりなく、植栽をふんだんに植えたり敷地の境界へのフェンス等の設置を極力抑えるなど空間や環境を皆で良くしてシェアをするという考え方を受け入れてもらうにはまだまだ難易度の高い時期でした。
ここを見学することにしたのは、つぎのような特徴を現地で確認してみたいと考えたからになります。

1. 10棟の区画全体で居住環境を良くしようと試みている
 ・敷地ヘリ空きを工夫して奥行き感や風の道を確保
 ・雑木林のような植栽計画
 ・クールスポット

2. 隣接の緑道からの良質な空気を引込んでつなげていこうという試みをしている
 ・「n×豊か」と表現してつぎつぎと地域自然環境をつなげるコンセプト

3. 塀などをつくらず植栽や石・土波など自然素材を活かして景観を計画している

4. 10区画の風の通り道を計画している

5.環境に対する色々な手法を丁寧に落とし込んでいる
 ・隣家窓の視線の干渉を避ける開口計画
 ・低いフェンス
 ・素材をそろえて建物群の整った外観デザイン
 ・上下開口部により目線を壁にしてプライバシー確保&換気性up

6. 入居より10年を迎えるに当たりどのような変化が起きているか

おおまかにはこのような感じです。
実際に現地についてみると隣接の緑道からはこんなかんじでした。

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馴染んでいる印象を受けましたが、冬期のため落葉樹の葉が落ちているので夏はもっと生い茂って連続感が出ているかと思われます。

角地の建物の様子です。

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角当たりが南向きの方位です。夕方でしたので左側道路サイドに西日が当たっていました。植栽が多めですが、落葉樹の葉が落ちているので陽当たりが良い状態でした。夏期には葉が生い茂るので、夏の暑い日差しを遮ってくれていると思われます。

駐車場やアプローチの様子です。

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50坪程の区画面積なのでゆとりがそうあるわけではないですが、玄関のアプローチ階段をながく見せたりウッドデッキによりゆとり空間を生み出しています。門柱のデザインがそろっているのがわかります。

建物間の空間です。

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決して広くはないですが、奥行き間が出るように工夫して住棟配置しています。この空間が通風を促し視線の抜けを確保しています。

連続した駐車場とアプローチの様子です。

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建物の配置に引きをとって連続的にすることでまとまった空間の開放性をもたせています。奥に隣接している緑道がみえています。外壁の色味を合わせているのがわかります。

このようなかんじで、いろいろと学生の皆さんとおはなししながら見て回りました。すぐそばに別の新しい緑地協定がセットされているコモンステージ仲町台がありましたので、そちらも合わせて見学することでいろいろと比較にもなりました。

コモンステージ仲町台の通りの風景。
電柱が地中化されています。

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コモンステージ仲町台の調整池とその上の駐車場とフットパスの様子。
調整池の場所は共有地になっているようです。

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大学生の皆さんの視点がなかなか面白く、意外な意見などもあり新鮮でした。またぜひ一緒に歩き回りたいと思います。

 

 

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