- TERRAデザイン - https://terradesign.co.jp -

被写界深度

最近デジタル一眼レフカメラをもって桜を撮ったりとしていました。

コンパクトカメラの場合、誰が撮ってもぼけたりしないようにできているのですが、これは被写界深度の設定によるものです。
簡単に言えば手前も奥もぼやけないということです。

これに対して一眼レフの場合、多くはコンパクトカメラに比べて細かな設定が出来るので、ピントの合う範囲も設定できます。
ピントを合わせたいところの手前、奥はぼかしたい場合は被写界深度を浅くするとよいのですが、この設定を理解するとイロイロな場面で活用できます。

ポートレートなど人物主体の場合、人物にピントをあわせ背景をぼかしたりできるのですが、これは被写界深度を浅くすることになります。

ではどのようなしくみかというと、絞りを絞る、つまりF値といわれる数値を大きくすると、レンズから入る明かりを少なく出来ます。これにより起きる現象がピントの合う範囲がせまくなる(被写界深度が浅くなる)わけです。逆にF値を小さくするとレンズから入る明かりが多くなります。これによりピントの合う範囲が広くなります。

では絞りだけ調整していればよいかというとそう単純ではありません。
その撮影対象の明るさによりレンズから取り込む明かりの量を調整しないと明るすぎたり暗くなったりしてしまいます。
そこでシャッタースピードを調整することにより明かりを取り込む時間を調整します。

すると適正な明るさにするためのシャツタースピードと絞りの組み合わせが出来てきます。
これをEV値というのですが、コンパクトカメラでもこれが設定できるものがあります。

このあたりを理解できてくるとぼかし加減や、明るさの調整が出来るようになってくるので撮影の幅が広がります。
調整によってはシャッタースピードが1/30秒とか場合により2秒とかになる場合があります。
こうなると三脚を立てて撮影しないと手ぶれしてしまいますので装備が増えることになります。

ちなみにぼかしを強く出したいときは望遠レンズを使用すると効果がでてきます。
詳しくはまた機会があれば書こうと思います。