最近DIYという言葉をよく目にすることがあります。

DIYはDo it yourselfの略で、自分たちでできるいわば空間改造のことです。セルフ・リノベーションともよばれていて、マンションの立替などの大規模改修ではなく、居住者が自分たちで住まいをつくる。日曜大工の延長線上にあると考えればわかりやすいかもしれません。というか、日曜大工のおしゃれな言い方だと思ってます。海外の事例ですが、こんな部屋があんな部屋になってます。雰囲気がガラッと変わってますね。

BAChaseDaniel4-1000x1350Design Spongeさんより)

少し話が逸れますが、リノベーションについて、最近だとURと無印良品、IKEAなどライフスタイル製品を扱う企業との連携が話題になりました。IKEAとURに住もう MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト

これが3,40年も経った団地だなんて、写真からはまったく想像がつきませんでした。内装は綺麗で狭いながらも間取りは現在の暮らし向きにあったものが多いように見受けられます。このように、リノベーションの醍醐味はここにあるのだと思います。是非、覗いてみてください。

 

さて、本題に話を戻しましょう。最近、DIY賃貸なんていうものが出てきています。通常、賃貸物件は現状回復義務があり、借りたときとほぼ同等の部屋の状態で返すというルールがあります。しかし、築年数が増している物件だとなかなか借り手が見つからず、また物件に魅力を感じられないものが少なくありません。そこで、その原状回復義務を無くし物件を貸すこと、DIYという方法を用いて、住み手が住みやすい空間作りが可能となるわけです。壁に穴を開けて棚を作ったり、流行の北欧スタイルの部屋も自分たちの手で作れちゃうわけです。ネットではDIYに使うグッズショップなどが出てきて、流行の具合を見ることができます。そういや都内や駅周辺でホームセンターを見ないですね、この記事を書いているときにDIYネットショップを見つけてインターネットというか、時代の勢いに驚かされました。

DIYで一番大切な点は「愛着を持つこと」だと私は思っています。幼い頃からものをつくったり、分解するのがとても好きで(おかげで結構器用になりました)、ものに対して愛着を持つことが多かったのですが、これって私みたいな人だけではないと思うのですがどうでしょうか。たとえば、車が好きな人は少し足回りいじったりするだけでも愛着が生まれてくることってありませんか?

自分が住む空間を自分が好きなようにデザインできる、これはとても素敵なことです。むしろ、その空間が住み手の好む環境でないことのほうが難しかったり、それが家はただ寝るだけの場所みたいな考え方につながっているように感じます。

”つくる”ということは”愛着を持つ”ということだと、今でもずっと思っています。DIYは昔は「ものは大切にしなさい」とよく怒られたものですが、まさにその考えはこれから大事になっていくではないでしょうか。

投稿:インターン田中怜(横浜市立大学大学院)