昨年竣工してた住宅となりますが、オフィシャルサイト建築作品ページに「太陽と風の家」を追加しました。サテライト系のページには掲載していたのですが、ようやくこちらにも掲載しました。ぜひご覧下さい。

https://terradesign.co.jp/archi_works/sa-house/

また、各作品ページに問合せリンクがないとのご指摘がありましたのであわせてリンクも設置しました。建築全般やWEBデザイン・各種印刷物デザインも手掛けています。
お気軽にお問い合わせ下さい。

屋上仕上げ01

太陽と風の家が先週末に監理者(つまり自分ですが)による木工事完了検査が無事終わりました。
数カ所の指摘事項に現場での対応をしていただいたところで本日お施主さんにご覧いただきました。

 玄関庇塗装完了

外壁の左官も完了しました。奇麗な仕上がりです。また、玄関庇の鉄骨部塗装も終わり引き締まった庇となりました。お施主さんは「樋がなくて正解!」と言って下さりなかなか好印象です。

玄関庇タテハゼ葺き

 

この玄関庇は1寸程度の勾配にしています。屋根の仕上げは耐候性のあるガルバリウム鋼板をつかったタテハゼ葺きとしており、板金屋さんに仕上げてもらっています。勾配が緩いので雨水が庇の中に入らないようにハゼ(立ち上がっている部分)の立ち上がりを高くしてもらっています。細かいところですが大事な部分になりますね。

屋上仕上げ01

屋上の仕上げです。デッキ材をすこし建物より跳ね出すようにすることでステージ感を出しています。手すりも最小限の部材として眺望を楽しめるようにしています。使いながら状況に合わせてネットを張るなど試していきましょうとお話しをしています。

屋上仕上げ02

仮設のネットがあるのでわかりづらいのですが、ここは斜面地の上に立地しているので大パノラマビューのロケーションになっています。ここでベンチやリクライニングを置いてお酒を飲みながらくつろごうという目論見がもうすぐ実現できます(笑)
そのため奥行きを確保して床がその先にある風景に向かって伸びゆくような演出をしたかったわけです。

リビング01

内部の方は来週から左官工事などがはいります。本日は左官による漆喰塗りの仕上げと色を最終決定しました。

リビング02

今回はスタイロで薄めのベージュ系で仕上げていきます。

この住宅もそろそろ終盤に入り、引っ越しなどの日程の話題もあがってきました。オープンハウスについては7月の第1,2週あたりで検討をはじめています。日程が決まりましたらブログ等でお知らせしたいと思います。

また、これまでの内容については下記記事をご覧ください。

前回記事
https://terradesign.co.jp/20150505-3/

 

 

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

「太陽と風の家」と名付けした住宅の現場も石膏ボード張りまで工程が進んできました。
空間の体感がしやすい状況になってきました。

木造住宅内装工事中の写真

木造住宅内装工事中の写真

土間下地まで施工が完了しています。このあとはタイルを張る工程が最後にあります。
壁は全室漆喰で仕上げるので写真の状態より明るく感じるようになります。とはいえ、落ち着いた住まいというのは場所によって空間的にも陰影にも変化があるほうが落ち着きます。どこもかしこも天井が高く明るい、という空間になってしまうとひとは落ち着くことができなくなってしまいます。このあたりも割とはっきりと感じられるような空間デザインをしています。

木造住宅現場鉄骨階段写真

木造住宅現場鉄骨階段写真

ちょっと変わった階段ですが、踊り場から2方向にわかれます。ひとつは2階のホールを目指していますが、もう1方向(左側)は和室に行くための専用階段となります。

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

木造住宅現場写真和室へのアプローチ

階段をあがると浮いたような閉じこもり専用の和室へたどり着きます。つまり籠もり部屋です(笑

この住宅は温熱環境的にもさまざまな検討をしており、自然の通風を促すために開口部を大きさと位置を考慮しています。

温熱環境検討シート

温熱環境検討シート

日射については冬至の正午の太陽の位置が北緯35度近辺ですと30度くらいになりますが、夏至になると78度くらいになります。ですので冬場は日射熱の取り込みを期待するために熱を蓄えやすいコンクリート土間にタイル仕上げとしています。これにより土間とタイルが暖められ床暖房の効果が期待できます。
(専門用語でいうと熱容量の大きい素材によるダイレクトゲインと赤外線域の長波長再放射現象の内容になります。)

一方で夏場は日射熱を遮りたいので屋根の軒をのばして日射を防ぐようにしています。また庭に落葉樹を植えるか可変ブラインドをつけたパーゴラなどによる日射遮蔽の検討をしています。

通風に関しては開口部通風の入口と出口の位置を上下に計画して高低差をもたせています。これは高低差があると重力差換気による通風を発生させることができるからです。また、入口と出口の開口部の大きさを同じくらいにできるだけしています。これは換気量は入口と出口の開口部の大きさが同じときが一番期待できるからです。
(専門用語でいうと直列合成による総合実効面積の内容になります。)

このようにエアコンなどの設備に頼ることなく、できるだけ自然のままに暮らせる住まいを目指していろいろと考えています。ちなみにこのようなデザイン手法は、「パッシブデザイン」と表現されています。

6月末か7月にオープンハウスができればなと考えています。開催が決まりましたらお知らせしたいと思います。